うちのマイクロソフトが変わった?
マイクロソフトのAI技術は、実は一般の消費者から見ると、ショボさそのものだった。MS CopilotはChatGPTのパチもののような感じで、ハルシネーションがひどすぎて、まじめな会話をしていると、だまされてしまうことが多かった。
Officeの中に入ってきたCopilotは、でたらめを並べては、「それは私にはできません」という言葉ばかり繰り返していた。
マイクロソフトが提供していた画像生成サービスのMS Designer、Bing Image Creatorも、評価がよくなかったのは事実だ。
あなたもそのサイトに入ってみたことがあるだろうし、たぶん「これはただの子どものお絵かき遊びの場だな」と思って、ほかの画像生成サイトに移ったと思う。あなたが本当にまじめに画像を生成しようとしていたならね。
2024年12月、Microsoft Designerのあるユーザーが、画像生成の結果が以前と変わったという不満の投稿をした。顔と服のディテールがつぶれて、画面は明るすぎるようになって、画像の前面にはぼやけた文字まで漂っているという。
前のプロンプトをそのまま入れたのに、結果が悪くなったと不満を訴えた。それから1か月もたたないうちに、Bing Image Creatorでも似たことが起きた。
新しいモデルが2倍速くなって、画質もよくなったという発表とは違って、ユーザーたちは、絵がのっぺりして、ディテールが消えたと抗議した。結局Microsoftは、前のモデルに戻すことにした。
✦ 余談
AIたちのクセ
ところが2026年10月、Microsoftが発表した自社の画像モデル、MAI Image 2.7が、GPT Image 2.5と編集の評価で、最上位を争っている。驚くべきことだ。
これまでのMSの画像生成技術は、誰の技術だったのか
✦ MSの画像生成・編集モデルの移り変わり
OpenAIとの統合から自社モデルまで
Bing Image Creatorが初めて登場した2023年3月、MicrosoftがBingとEdgeの中に生成機能を入れたが、画像をつくるエンジンは、OpenAIのDALL·Eだった。
その後Copilotに入ったDesignerのImage Creatorも、DALL·E 3を使った。2025年4月には、Microsoft 365 CopilotのCreate機能に、OpenAIのGPT-4oの画像生成器が入った。
そして2025年12月から2026年3月まで、Microsoft 365 CopilotとCopilot Chatの画像生成機能は、GPT-4oからGPT-Image-1.5に切り替わった。
つまり、Microsoftがこれまで提供してきた画像生成サービスは、ほとんどがOpenAIの画像モデルを製品の中に統合して提供したものだ。
ユーザーがMicrosoftのサービスで画像をつくっても、実際に画像を生成するモデルは、OpenAIの技術だったのだ。
2024年12月18日、Bing Image Creatorには、OpenAI DALL·E 3のPR16バージョンが配布され始めた。Microsoftは、画像生成の速度が2倍速くなって、品質も高くなると自信を見せた。
ところが、ユーザーの反応は正反対だった。XとRedditには、以前よりリアルさが落ちて、生地と照明の表現がのっぺりして、結果が漫画のように変わったという比較画像が上がり始めた。
この件は、単なる不満では終わらなかった。Microsoftの検索責任者のジョーディ・リバスは、一部の問題を確認したとして、PR16を下げて、前のバージョンのPR13に戻すと明らかにした。
速度と品質を高めたというアップデートが、ユーザーの反応で、ロールバックされたのだ。画像モデルのベンチマークはよくなったけれど、人々がほしい絵をつくれなければ、失敗だから。
MS Designerへの不満も続いた。
2026年3月、Microsoft 365 Premiumの購読者は、「以前はプロンプト一つで使える画像が4枚出たのに、いまは長く待っても品質の落ちる1枚だけが出る」と投稿した。
コメントには、専門的な作業に使うのが難しいほど、結果が悪くなったという体験談も続いた。
とくに、画面の比率ももどかしい部分だった。2026年4月、Bing Image Creatorに関する質問では、21:9のウルトラワイドの比率と、本格的なimage-to-imageの編集に対応してほしいという要望が出た。
Microsoft 365 Copilot Createの画像サイズの選択は、正方形の1024×1024、縦長の1024×1536、横長の1536×1024の、三つのプリセットしかなかったからだ。
MS:今度は自分たちで画像をつくります!えへっ!
Microsoftが方向を変えたのは、2025年10月だ。このとき公開したMAI-Image-1は、初めて完全に自社で開発した画像生成モデルだった。
11月には、Bing Image Creatorのモデル選択メニューに、MAI-Image-1が、DALL·E 3、GPT-4oと並んで入った。
続いて2026年3月に公開したMAI-Image-2は、CopilotとBing Image Creatorにも配布され始めた。9月には、MAI-Image-2.6が、Microsoft Foundryの開発者向けに公開された。
複数の画像を参考にして編集して、ウェブの情報を反映して画像をつくり、画面の構成に合わせて画面の比率を調整する機能を備えた。解像度は最大1.5Kまで対応した。
✦ MAI Image 2.7の編集機能
既存の画像を精密に整える作業
そしてついに10月27日、MAI Image 2.7が登場した。今回のモデルは、画像を一からつくる機能より、既存の画像をどれだけ精密に編集するかに集中する。
場面全体の照明と雰囲気を変えたり、製品を別の背景に移したり、画像の中の文字を修正したり、古い画像を復元したりする作業が代表的だ。
MAI-Image 2.7の性能は?
✦ Artificial Analysisの編集評価
2026年10月31日確認、Eloの基準
いちばん目を引く結果は、Artificial Analysisの画像編集のリーダーボードだ。
2026年10月31日の確認基準で、GPT Image 2.5 Sunburstが1,199 Eloで1位、MAI Image 2.7プレビューが1,193で2位、GPT Image 2.5 Flareが1,182で3位だった。
実際の使用の立場で、GPT Image 2.5のSunburstティアとFlareティアの間に大きな差を感じにくいという点を考えると、MAIはベンチマークの点数では、すでにGPT Image 2.5に追いついたのだ。
評価のサンプルは、MAIが4,891件、Sunburstが18,250件、Flareが19,136件だった。95%信頼区間は、MAIが1,178〜1,208、Sunburstが1,188〜1,210で、お互いに重なる。
だから、MAIがGPT Image 2.5の最上位の変種をはっきり上回ったとは言えないけれど、同じ最上位圏で競える点数まで上がってきたのは確かだ。Microsoftは、とくに場面とスタイルを変える編集の項目で、ほかのモデルを上回ったと明らかにした。
✦ Arenaの単一画像編集の順位
2026年10月23日表示、Artificial Analysisとは別の尺度
Arenaの単一画像編集の順位でも、MAI Image 2.7は1,471点で3位だった。GPT Image 2.5 Sunburstは1,517点、Flareは1,482点だった。
MAIは3,402票を受けて、二つのGPTモデルは、それぞれ90,545票と87,941票を記録した。
点数のわりに票はあまり受けられなかったけれど、おそらくMAIが一般のユーザーにとっては馴染みがないから、まだ性能のわりに大きな関心を受けられていないのではないだろうか。
独立クリエイターのDrSadekは、MAI Image 2.7、GPT Image 2.5 Sunburst Max、Nano Banana 2.1に、同じ画像とプロンプトを入れて、五つの編集を比べた。
コートの色を変える、昼の場面を夕方に変える、香水瓶を陶器の花瓶に差し替える、ポスターの文言を修正するといった作業で、三つのモデルは、おおむね依頼をうまくこなした。ポスターの文字も、みな正しく書いて、行の配置だけが違った。
✦ 連続編集で分かれた椅子の色
三つの依頼を順番に適用したとき
違いは、編集を連続して頼んだときに現れた。まずクッションを青にして、襟を赤にしたあと、背景をレコーディングスタジオに変えるという、三つの依頼を順番に適用した。
この過程で、MAIとNano Bananaは、頼んでいない椅子の色まで変えた。GPT Imageは、椅子の色をうまく保った。
この場面が、画像編集の難しい部分をよく見せている。変えたいところを変えるのと同じくらい、触れてはいけないところをそのまま保つことも大事だから。ポスターや製品の画像を細かく整える作業なら、こうした小さな変化が最終結果に大きく影響する。
MAI-ImageがGPT Imageの競争相手になりますように
MAI Image 2.7は、まだ画像編集のプレビューだ。いまは、MAI PlaygroundとArena、Artificial Analysisで編集性能だけを試せて、テキストだけを入力して新しい画像をつくる機能は、今後公開予定だ。
だから、編集能力はなかなか優れているのは確かだけれど、純粋な画像生成能力までGPT Imageに追いついたかは、もっと検証が必要だ。
私の感覚では、現在最高の画像編集モデルのGPT Imageは、バージョンを重ねるほど、ユーザーの指示を無視して、自分が好きなスタイルばかり描き続ける傾向が強まっているようだ。私だけがそう感じる?
以前は、プロンプトを変えると、とても創造的な絵がたくさん出てきたよね。ところが、だんだんローカルの画像生成モデルの蒸留(Distilled)バージョンのように、人が見て気持ちのいい「きれいな画像」だけをつくる傾向が強まっているように思える。
MAI Imageが新しい代替サービスとして飛躍して、消費者に選択肢を与えてくれたらいい。
ひとまず、MAI-Imageの画像生成能力が公開されたら、そのときまた一度見てみよう。
今回はここまでにするよ。また会おう。
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🌐 韓国語版: 허접했던 MS의 이미지 편집 기술... MAI Image 2.7이 GPT Image 2.5를 따라잡았다!
🌐 英語版: MAI Image 2.7 Catches Up to GPT Image 2.5 in Image Editing!
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